ホワイトボード

盛岡ユースセンターには、「ホワイトボード」とやらがあるので御座いますが、私が考えますに、其の「ホワイトボード」とやらは、盛岡ユースセンターの縮図なのであります。

色になった盛岡ユースセンターの人々は、宇宙になった「ホワイトボード」とやらに次々と入り込んでいくのであります。ある人は波になって。ある人は星になって。ある人は概念になって。だから、ホワイトボードという宇宙の中にはいつも様々なものが誕生して参ります。それは絵であったり、クイズであったり、というように。それはある視点から見れば自然な行為であり、ある視点からみれば不自然な行為であります。しかし、澄んだ目をして其の光景を見ることが出来たのであれば、それが何処までも自然な行為であることは一目瞭然でしょう。

このような時間はきっと、多種多様な色を大切に扱う雰囲気のある盛岡ユースセンターの内側だからこそできることであって、「ホワイトボード」とやらがあれば何処でもできるというのではありません。紙だけが存在している世界では決して絵画が生まれることはないのと同じように。

最後に、「ホワイトボード」とやらが僕に教えてくれたものを綴って今回はお終いにしようと私は思っているのであります。

『どんな人だって、色なんだ。どんな人だって、そういう意味では皆同じなんだ。そして、どんな色だって、他の色と一緒になれることでどんどん美しくなっていくことが出来るんだ。ある特定の色が、それ一つだけで完結していて、全く変化のないまま、孤高に超然と朽ちていくことなんて、あり得ないんだ。』